職場内でバーンアウト症候群を予防することは、実は可能です。人事担当者や管理職が率先して対策を講じることで部下のメンタル面の不調を未然に防げる可能性が高まります。もちろん、メンター社員やリーダーなどもできる事柄なので、社員教育の中に取り入れていくこともよいでしょう。決して仕事上のバーンアウトの予防策は、難しいことではないので、積極的に挑戦してみてください。

新入社員や転職した社員、異動したばかりの社員に対しては、業務時間の確認や到達目標を設定しその達成状況を逐次チェックしていきましょう。それが大きな負担となっていないか確認していくことが大切です。OJTやメンターを配置することや、「1on1面談」などを定期的に設けていきましょう。

しかし、単純にメンターなどを配置したから安心というものではありません。メンターとしての立場や役割が曖昧ならば、指名された側がバーンアウトに陥る可能性が生じます。またメンターやトレーナーが気になったことや、面談で得た内容を上位職でシェアできていなければ意味がないでしょう。

バーンアウトを避けるためには、「個人ノルマではなくワークシェア型業務に変える」「個人のスキルレベルや特性に応じた業務を割り振る、または教育を行う」「社員と管理職間でも必要な情報を共有する」などの取り組みが必要です。また、何らかの担当を割り振る場合、その職掌を明確にすることも求められます。もちろん、定時退社につながる環境整備や職務遂行についての仕組み作りも大切になるでしょう。